初代 NA型
主査 貴島孝雄
デザインは日本の伝統をモチーフとしている。
NA6CE
排気量…1,600CC 直列4気筒を採用
マツダ・ファミリア搭載のB6型エンジンを縦置きへ変更して搭載。
バルブタイミング変更
各部品の軽量化により、
レブリミット200rpm
最高出力が5PSアップした。
ヘッドライトはリトラクタブルヘッドライトを採用
レイアウトはフロントミッドシップを採用
※フロントミッドシップ
エンジンの重心を前輪の車軸より後方に配置
慣性モーメントを減らすため、各部の重量を徹底的に車体中央に寄せる。
バッテリー(メンテナンスフリー)もトランク内に設置。
2名乗車時の前後重量配分が、
50:50
と理想的となる。
ソフトトップは手動式。
オプションで、デタッチャブルハードトップが用意された。
私は、
前項でも紹介したが、
現在の妻(当時の彼女)から、
この初代ロードスターを購入するか、
日産のパオを購入するか相談を受けたため、
迷わずロードスターを勧めた。
この決断の時、
もしも、
パオを購入していたら今現在はどうなっていただろうと思う。
当時、ユーノスのディーラーで
中古車のVスペシャル(グリーン)を購入。
他の自動車と比べるととても小さく、
頼りない感じがした記憶がある。
実際見てみると分かるが、
ロードスターは本当に小さくてかわいいのだ。
初めてのオープンカーということもあり、
幌を開けて走行してみると、
ものすごい開放感があった。
これまで感じたことの無いような感覚だ。
風を感じることが出来る。
普通のクルマで、
窓を全開で走るのとは、
全く違った風の感じ方だ。
風を全身で感じることが出来るが、
しっかりと会話をすることも出来る。
風きり音で、車内の会話が聞こえないと言うことはない。
私の知っているこれまでの自動車とは全く異なる。
なんというか、ゴーカートを公道で堂々と走っているような…
そんな感じを受けた。
車高も低いため、
スピード感も凄い。
地面を這っているような感じだ。
最初座席に座ったとき、
座席の低さにもびっくりするはずだ。
オープンカーはやはりオープンにしてこそだ。
こんな開放感のある乗り物があるんだ!
と心底感じた。
オープン状態で信号待ちで停車中、
隣にダンプカーが並んだりすると、
かなりの圧迫感を感じた。
この真横に並んだダンプカーのタイヤがバーストしたらどうしよう…
などと考えることもあったが…
目の前をバスが走っていたりすると、
たまったものではない。
バスは基本的にディーゼル車だ。
黒煙を黙々とまき散らしながら走っている。
バスの発進時などは最悪だ。
もろに排気ガスを食らってしまう。
だから、バスの真後ろにはつきたくはない…
まあ、
今のバスはたとえディーゼル車といえども
排気ガスにはかなりうるさくなってきている。
もちろん環境問題だ。
排気ガスにうるさくなったとはいえ、
昔のバスだと、やっぱり排気ガスは出続けている。
こればかりはどうしようもない…
しかし悪い話ばかりではない。
オープンカーならではの別の快感もある。
やはり赤信号で待っている時となるが、
周りからの熱い視線をかなり感じるのだ。
凄く見られている感じだ…。
最初は凄く恥ずかしい。
正直横を向くことが出来なかった。
とにかく視線を感じた。
しかし、慣れるって恐ろしい。
慣れてくると、
あんなに恥ずかしかったものが
”どんなもんだい”
といった感じになる。
慣れてくれば、
自分自身の格好も気になるし、
自然とそういったところにも気を遣うようになる。
人間は周りからよく見られたい生き物だ。
せっかくロードスターに乗っているのに、
乗っている人がオシャレでなかったら、
見ている人もガッカリするかもしれない…。
自分の意識向上にも一役買っている。
今振り返れば、
この初代ロードスターに乗ったからこそ、
私も妻もロードスターのファンになったといえるだろう。